史上初の無観客開催となった「第９回選抜総選挙」の開票イベントが１７日、沖縄県豊見城市の公民館で行われ、２連覇中だったＨＫＴ４８・指原莉乃（２４）が２４万５３７６票で３連覇を達成した。昨年と同じく２位に入ったＡＫＢ４８・渡辺麻友（２３）は、ステージ上で卒業を発表。また、２０位に入ったＮＭＢ４８・須藤凜々花（２０）が突然の結婚発表を行うなどサプライズも。イベントが中止になったことで、現地沖縄と各劇場でパブリックビューイング（ＰＶ）が行われ、ファンが詰めかけた。

　予想外の速報順位から、まさかの荒天による無観客での開催、さらに前代未聞のステージ上での結婚発表など、荒れに荒れまくった第９回総選挙。それでも“絶対女王”の強さは揺るがなかった。

　発表の瞬間、小さくガッツポーズで喜びを表した。「最後の総選挙」と宣言して臨み、３年連続で栄冠をつかんだ指原は「私の今までのアイドルとしての活動は、この総選挙とともにあったと思います」と振り返った。

　前人未到の連覇を達成してから１年、国民的アイドルグループの大エースとして、お茶の間での活躍をさらに広げてきた。個人で新たに４本の全国ネットでのレギュラー番組を獲得。「４８グループ＝指原莉乃」のイメージが世間に浸透した。

　だが昨年末、ＮＨＫ紅白歌合戦での「夢の紅白選抜」では、予想外の２位。後輩のＮＭＢ４８・山本彩（２３）の後じんを拝した。ツイッターでは「お金持ちのファンがいるだけと思われてるだけなのが嫌だったから、まじでうれしいよ～！」と２位に満足感を表したが、久々に味わう敗北に、心中は穏やかではなかった。

　５月３１日に発表された速報ではよもやの３位。テレビ局関係者には「今年の選挙は厳しいかもしれない」と珍しく弱音を吐いていたという。

　１位発表の直前には良きライバルだった渡辺が卒業を発表。「正直、すごくショックで…」と話しつつ、渡辺と固く抱き合い健闘をたたえ合った。

　さまざまな“嵐”を吹き飛ばし、有終の美を飾った指原の目には、過去最高の涙が光っていた。