ＴＯＫＩＯの山口達也（４６）が強制わいせつ容疑で書類送検され、起訴猶予処分となったことを受け、メンバーの城島茂（４７）、国分太一（４３）、松岡昌宏（４１）、長瀬智也（３９）の４人が２日、都内で涙の謝罪会見を行った。

　リーダー・城島は４月３０日の５人初会談で、山口から土下座で退職願を受け取ったことを告白。ジャニー喜多川社長（８６）の了承を得た上で、退職願を受理するか態度は保留した。グループ解散、山口の脱退などの選択肢に、４人も答えを出せずにいる。

　信頼していた山口が犯した女子高生へのわいせつ行為が、記憶から消えることはない。「被害に遭われた方、ご家族の方にメンバーとして深くおわび申し上げます。本当に申し訳ありませんでした」。リーダーの城島が謝罪すると、黒のスーツ姿の４人が全員で約３０秒間、頭を下げ続け、山口の愚行をわびた。

　再入院中の山口も、病室から中継を見守ったという。１時間半に及ぶ会見の冒頭、明かされたのは、グループ復帰を望んでいた山口から土下座で手渡された、ジャニーズ事務所宛て退職願の存在だった。

　４月３０日午後７時頃から２時間弱、５人で初会談した。城島は「本人は涙も枯れて憔悴（しょうすい）し切った様子だった。カバンから１通の封筒を出してきた。『責任とってＴＯＫＩＯを辞めます』と退職願と書いてありました。メンバー全員、言葉が出なかった。芸能・音楽活動、処遇を含めて（答えが）出せなかった」と会合の様子を振り返った。

　「ＴＯＫＩＯに戻りたい」と２６日の会見で甘さを露呈した山口が一転、メンバーに脱退と退所を記した会社宛ての退職願を提出。松岡は「辞表を出した彼に、僕は怒りました。もし彼が僕の立場だったら『僕の（メンバーに預けた）辞表を会社に出せるのか…。それは、ずるい』と言いました」と唇を震わせた。

　山口の甘えの根源がグループなら「ＴＯＫＩＯはなくした方がいい」と解散の覚悟も口にした松岡は、「正直、あなた病気です、と。甘さを改めてもらえない限り何もできない」と断罪もした。メンバーは「アルコール依存症だと思っていた」というが、３０日に見た診断書に記載はなく、松岡は「どこが原因なのか探っていかないと」と苦悩した。会談では山口の根本的な甘さの改善、猛省、治療の必要を各メンバーが訴えた。だが、退職願に対する結論は、その日に出せなかった。

　退職願を預かった城島は、ジャニー社長に電話し「（退職願を）預かってます。答えを出すのを待ってもらえませんか？」と相談。保留の了承を得た。メンバーの意思に従うとしてくれた“親”の社長からは、「とにかく頑張ってくれ」と励まされ、会見に臨んだ。

　来年はデビュー２５周年を迎える。当面４人で活動することは決まったものの、退職願を受理するのかも含めて今後は未定の状態。４人の苦悶（くもん）は続く。