政府は２１日付で２０１９年春の叙勲受章者を発表した。令和に改元後、初めて。今回最高位の桐花大綬章には寺田逸郎前最高裁長官（７１）を選んだ。俳優の市村正親（７０）、ジャズトランペット奏者の日野皓正（７６）らに旭日小綬章を贈る。受章者は桐花大綬章１人、旭日章９９１人、瑞宝章３２３３人で計４２２５人。女性の受章者数は４０１人、民間人は１９８４人で、いずれも０３年の制度改正以降、最多となった。

　９歳でトランペットを始めて６７年。日野は日本を代表するジャズ演奏家として、旭日小綬章に決まっても「音楽界がもらったのだと思う。僕個人は死ぬまで勉強です」と照れくさそうに笑う。トランペットを手に取ると「線路は続くよどこまでも」の陽気な音を響かせた。「俺たちは吹く時に命を張る。そうでないと人の心には響かない。サボらないことが一番大事だ」と、自身に言い聞かせるように語った。