２００９年衆院選で当選し、「小沢ガールズ」の中心的存在として話題を集めた元衆院議員の三宅雪子さん（５４）の遺体が２日に東京湾の海岸で見つかっていたことが６日、捜査関係者への取材で分かった。自殺をほのめかす内容のメモも確認された。警視庁は三宅さんが東京湾に身を投げた可能性があるとみて調べている。

　捜査関係者によると、昨年１２月３０日、三宅さんが東京都港区の自宅を出て以降、行方不明になっていると家族から警視庁に届け出があった。翌３１日未明、同区の芝浦ふ頭付近で三宅さんのものとみられるリュックや靴が発見されていた。

　三宅さんは最近まで取材した時事問題やインタビューをネット動画やブログ記事などで発信。ツイッター投稿も頻繁で、行方不明になった昨年１２月３０日には約４０件をツイート。内容は大掃除の話題から、「野党の潰しあいはやめるべき？２０１２年を思いだしてください」「私は多くの方に支えられて幸せでした」などと多岐にわたる投稿だったが、それを最後にツイートが止まっていた。

　米ワシントン出身で、フジテレビに入社し、報道記者などを務めた。０９年に小沢一郎氏の後押しを受け、福田康夫元首相への“刺客”となり民主党（当時）から出馬。比例復活で初当選した。

　議員時代はお騒がせも。１０年５月には衆院内閣委員会の強行採決時に転倒。自民議員に押されたと主張し、国会に車いすや松葉杖で登院し、ネット上では自作自演説が流されるなど騒動に。同年１１月には都内のマンション４階の自宅ベランダから転落し、腰の骨を折る全治１カ月の重傷。原因については、落とした携帯電話を取ろうとした、酔っていたなど諸説報じられた。

　１２年衆院選では当時の野田佳彦首相への“刺客”となるも落選。その後も政界取材などで活躍していた。

　れいわ新選組の山本太郎代表は同日、三宅さんの訃報を受け、ＳＮＳで「政治をわかりやすく伝える情報発信を積極的にされていた方でした。心からご冥福をお祈りいたします」と追悼した。