掛布氏 朝ドラ「エール」で六甲おろし「阪神~、とつい間違えそうに」
NHK連続テレビ小説「エール」(月~土曜、前8・15)の22日放送の第61話に出演した阪神OBの掛布雅之氏(65)が、同局を通じ感想を寄せた。掛布氏の朝ドラ出演は、本人役で登場した96年後期の「ふたりっ子」以来24年ぶり2度目。
「六甲おろし」として親しまれている「大阪タイガースの歌(現・阪神タイガースの歌)」など手掛けた作曲家・古関裕而さんをモデルにした古山裕一を主人公に描かれる今作。この日放送の冒頭で掛布氏は、球団歌の制作を依頼した「大阪タイガース」の球団幹部・掛田寅男(かけだ・とらお)を演じ、作曲した古山裕一(窪田正孝)とともに肩を組んで「六甲おろし」を熱唱した。
掛布氏は、撮影を振り返り、「劇中では当時の『♪大阪タイガ~ス』と歌っているのですが、僕らの時代は『♪阪神タイガ~ス』と歌っていたので、ついつい間違えそうになってしまいました(笑)」と告白。
「『六甲おろし』には球団の歴史が染みこんでいると思っています。我々の1985年の阪神日本一も含まれます。球団を作った先輩方やプレーされてきた選手たちがいたからこそ、僕らの時代の野球があったわけですから。劇中では、声高々に我々の球団歌『六甲おろし』を歌いながら、改めて先輩方に対して、感謝の気持ちが込み上げてきました」と感慨もひとしおだった。
現役時代は、春の激励会や秋の納会で、選手が「六甲おろし」を歌う風習があったといい、「ファンの皆さんは、勝てば甲子園で毎試合『六甲おろし』を歌ってくれますので、我々選手を勇気づけてくれる球団歌でもあり、時には叱咤激励してくれるような存在の歌です」と特別な歌への思いを熱弁。
4番として阪神を日本一に導いた1985年を振り返り、「ファンの皆さんが大変喜んでくれて、『六甲おろし』を大合唱してくれました。今でもそのときの『六甲おろし』は忘れられません。今後も永遠に、球団歌として受け継がれていくわけですから、主人公のモデルである古関裕而さんには、『六甲おろしを作ってくださって本当にありがとうございます』とお礼を申し上げたい気持ちでいっぱいです」と語った。
阪神は開幕3連敗となったが、「今回『六甲おろし』が朝に流れるので、少しでも阪神タイガースを勢いづけることができたらいいなとも思っています。もちろん首位狙いです!」と現役選手たちへ熱い「エール」を送った。
なお、宿敵・巨人の球団歌「闘魂込めて」も古関さんの作曲。
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