テレビ朝日 「ナスD」番組打ち切り 発覚まで5年の経費不正にパワハラ「見つけられなかった」
テレビ朝日は25日、東京・六本木の同社で定例会見を行い、篠塚浩社長らが出席した。同局では会社経費を不適切に使用していたほか、スタッフにパワーハラスメントをしていたことが判明した50歳の社員を19日付で「降格」の懲戒処分としたことに言及した。
会見では、まず篠塚社長が「重大なコンプライアンス違反は視聴者の信頼を裏切ることになった。おわび申し上げます」と謝罪。「ガバナンスを強化して信頼回復に努めていく」とし、「重く受け止め再発防止を徹底しないといけない」と語った。
同局の発表ではコンテンツ編成局第2制作部エグゼクティブディレクター(50歳)が、2019年から2025年1月にかけて、個人的な会食等の費用を会社に請求するなど、ルールを逸脱した経費処理をしており、調査の結果、不正に受領していた金額は総額約517万円になると公表しており、篠塚社長は約5年間不正が発覚しなかったことに「チェックをしたけれど見つけられなかった。おわび申し上げます。チェック態勢を強化していく」と改めて強調した。
この過程で複数のスタッフに対して人格を否定するような発言を繰り返すなどパワーハラスメントに該当する行為が、外部の編集室などで行われていたことも確認。今回の事案を受けて、同社員が担当しているバラエティー番組「ナスD大冒険TV」の打ち切りが決まった。篠塚社長は「番組制作の過程でこういう不適切なことがあった。不正経理もパワハラも含めてです」と打ち切りの理由を説明した。
管理監督者としてコンテンツ編成局長ら3人も減給とし、西新常務は役員報酬の10%を3カ月返上することとなっている。
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