たかみな再出発の誓い…劇場公演再開
AKB48の川栄李奈(19)と入山杏奈(18)が5月25日の握手会で切りつけられた事件を受け、同26日から上演中止となっていた東京・秋葉原の専用劇場での公演が2日、再開された。入場前には金属探知ゲートによる持ち物チェックが実施され、警察官が劇場内の警備態勢などを確認するなど厳戒態勢での再出発。グループ総監督の高橋みなみ(23)は「新しい一歩です」と再起を宣言し、変わらぬ支持を訴えた。
川栄と入山が所属する、チームAの公演からの再スタート。療養中の2人は休演したが、開演直後に整列した出演メンバー15人を代表して高橋はマイクを握り、「今日、この場所から再スタートさせていただきます。新しい一歩です」と決意を表明した。
公演チームを変更して再開した理由にも触れ「なぜチームA公演かというと、川栄、入山がいるチームだからです。2人が戻ってくるまでの間、きちんと劇場を守れるよう頑張っていきます。皆さんの声が私たちの力です」。許されざる犯行の被害者となった仲間を思い浮かべ、変わらぬ支持を訴えた。
見慣れた劇場の風景には変化があった。警備員は増員され、「警視庁」の腕章を巻いた私服警察官の姿も。客席最前列が閉鎖され、ステージとの距離は1・5メートルから2メートルに広げられた。通路前方には高さ70センチの柵も設けられた。
劇場入り口には金属探知ゲート2台を設置。ファンは従来通りに手荷物をロッカーに預けてから、空港と同じ警戒レベルに設定されたゲートをくぐり、反応があった場合はハンディ型探知機でボディーチェックを受けた。
冒頭のあいさつ後は、以前のような明るい雰囲気で進んだ1時間55分の公演。締めくくりに高橋は、「正直、すごく不思議な緊張感と不安がたくさんありました。でもここに立って、思ったことがあります。やっぱり公演は楽しいです。すごく大切な場所です」と、ファンとの“近距離交流”の喜びをかみしめた。いまわしき事件の再発防止に最善を尽くし、国民的アイドルが本拠地で輝きを取り戻した。