女性写真家の草分け・山沢栄子 兵庫・西宮で生誕120年個展
日本における女性写真家の草分けである山沢栄子。彼女の生誕120年を記念した大規模な個展が「西宮市大谷記念美術館」(兵庫県西宮市)で5月25日からおこなわれる。
山沢は1899年大阪生まれ。東京の女子美術大学日本画科選科を卒業し、1926年に渡米。カリフォルニア・スクール・オブ・ファインアーツで油絵を学びながらアメリカ人写真家コンスエロ・カナガの助手となり、写真技術を習得した。1929年に帰国し、2年後には大阪に写真スタジオを開設、肖像写真家として活躍している。戦後は広告写真などを手掛けたのち、抽象写真の制作を開始。1968年に神戸に移ってからは、1970年代から80年代にかけて「私の現代」と題した個展を多数開催した(1995年に没)。
今回の個展は、1970~80年代に手掛けたカラーとモノクロによる写真シリーズ「What I am doing」を中心に構成。抽象表現の原点を示す1960年代の写真集、戦前の活躍を示すポートレートや関連資料を加えた約140点で山沢の業績を回顧する。現在、彼女の存在を知るのは、よほどの写真通か美術通だろう。しかし、作品を見れば多くの人が驚くはずだ。「関西にこんな格好いい写真家がいたのか」と。本展を機に、写真家・山沢栄子の再評価が進むのは間違いない。期間は7月28日まで、料金は一般800円。
文/小吹隆文(美術ライター)
(Lmaga.jp)
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