村主章枝引退「ここが潮時」
02年ソルトレークシティ、06年トリノと冬季オリンピックに2回出場したフィギュアスケートの村主章枝(Kappaスケート部)が13日、日本スケート連盟に引退届を提出し、都内で引退会見を行った。今後はプロの振付師(コリオグラファー)として後進の指導にあたることになる。
先日の東日本選手権で8位に終わり、全日本選手権の出場権を得られなかったことで現役生活にピリオドを打つことを決意。「もう1回、オリンピックのリンクに立ちたい一心でチャレンジを続けてきましたけど、競技者としてはこのあたりが潮時かなと思った」と引退に至った経緯を説明した。
ソルトレイクシティで5位、そしてトリノでは4位と2大会続けて入賞を果たしたものの、メダルにはあと一歩のところで届かなかった。「私に何が足りなかったのか、それを発見するにはもう1回オリンピックに出るしかない」という強い気持ちで演技を続けてきたが、その思いを果たすことはできなかった。
これからは現役時に指導を仰いだ世界的な振付師であるローリー・ニコル氏に師事する。オリンピック入賞に加え、全日本選手権を5度制覇、日本人初となるグランプリファイナル優勝など輝かしい実績を、次世代に伝えていくことになる。「若いスケーターたちが目標に向かって100%の力が出せるようにバックアップしたい」と抱負を語った。また、トリノ以降は大好きな“プリン断ち”をしていたそうで、会見の最後には差し入れられた8年ぶりのプリンを「おいし~い」と存分に満喫した。