イチロー、味方先発陣から貫禄マルチ
マーリンズのイチロー外野手(41)が28日(日本時間3月1日)、フロリダ州ジュピターのキャンプ施設で行われたシート打撃で味方先発陣から2安打を放ち、存在感を示した。
第1打席は左腕ハンドに対し、カウント3-1から内角球を打って出て一ゴロに倒れたイチロー。快音を響かせたのは第2打席、メジャー通算142勝の右腕ハレンとの対戦の時だ。無死二塁の場面でフルカウントから5球目をライナーで中前へ運び、後続の犠飛をお膳立てした。
周囲をどよめかせたのは第3打席だ。昨季12勝を挙げ、13年9月にはノーヒッターを達成している右腕アルバレスの変化球を右前へ弾き返した。初球、直球ボールの後、「65、6マイル(約107キロ)ぐらいのカーブ」(アルバレス)に崩されることなく、しっかりとらえてみせた。
第4打席は、昨季10勝のコーラーの直球を打って出て中飛。4打席終了後は左翼の守備に就いた。
この日は味方投手が相手の打撃練習だったが、開口一番、「ドキドキしましたよ」とイチロー。「いきなり1番(打者)で打てって、かるーく言われるから、『ああ、いいな、この感じ。いいぞ、いいぞ』と思った」とうれしそうに話した。
この日の結果については「結果を求めないことはないですよ、実戦練習になれば。求めてるっていうか、いつだって取りに行ってる」ときっぱり。打席を重ねるごとに試合勘を取り戻す感覚を問われると、「(投手と)駆け引きが必ずありますからね。もちろんそうですよ」と話した。