オカダ最年少MVP プロレス大賞
今年度のプロレス大賞(東京スポーツ新聞社制定、デイリースポーツなど選定)の選考会が10日、都内で開かれ、新日本プロレスの“レインメーカー”オカダ・カズチカ(25)が、1982年の初代タイガーマスクと並ぶ史上最年少タイで最優秀選手賞を初受賞した。年間最高試合は、新日本の6・16大阪大会での棚橋弘至(36)‐オカダのIWGPヘビー級選手権試合。故橋本真也さんの忘れ形見、橋本大地(20)=ゼロワン=が新人賞に選ばれた。
日本マット界に新時代を呼び込んだ男が、圧倒的な支持を集めた。MVPにノミネートされたのはオカダ、棚橋、ノアの森嶋猛だったが、1回目の投票で21票中16票を獲得する圧勝。いつも通り「当たり前じゃないですか。俺しかいないでしょう」と冷静さを装ったが、会見中は笑みをかみ殺す場面もあった。
1・4東京ドーム大会での凱旋マッチこそ大凡戦に終わったオカダだが、2・12大阪大会で下馬評を覆して棚橋からIWGPヘビー級王座を奪取。その後は3度の防衛戦、初出場初優勝を飾ったG1クライマックス、東京ドームIWGPヘビー級王座挑戦権利証争奪戦とクオリティーの高い試合を連発した。
この間、新日本の観客動員も絶好調で、ニックネーム通りのレインメーカー(金の雨を降らせる男)であることを証明。11月8日に25歳になった若き新エースは「観客動員がすべてを物語っている。お客さんを呼べない団体の人がMVPって言われてもウソじゃないですか。誰がお客さんを呼んでるか、金の雨を降らせてるか考えたら、当たり前じゃないですか」と豪語した。
来年の1・4東京ドーム大会では、今年のベストバウトに選ばれた棚橋とのIWGP戦がメーンで行われる。オカダは「あれ以上の試合をして、しっかりベルトもいただいてプロレス界の歴史を変えたい。タイガーマスク以上の歴史を、これから僕がつくっていきます。今年だけじゃなく来年からもずっと、MVPは僕に任せて下さい」ときっぱり。25歳のオカダには、アントニオ猪木が保持するMVP6度の最多記録更新が見えている。