王者・内山 強烈右ストレート復活
「WBA世界スーパーフェザー級タイトルマッチ」(12月31日、大田区総合体育館)
ボクシングのワタナベジム(渡辺均会長)が25日に東京都品川区内で移転し、12月31日にトリプル世界戦を行うWBA世界スーパーフェザー級王者・内山高志(34)、同スーパーフライ級王者・河野公平(33)、同ライトフライ級王座に挑戦する田口良一(27)の3選手が初練習を行った。1年ぶりに9度目の防衛戦に臨む内山は強烈なストレートを披露し、右拳の完全復活を見せつけた。
真新しいリングが2つ、サンドバッグ、各種マシンが並ぶ新ジムで初めて汗を流した内山は「新しい気持ちで練習できる」と“新居”の感想を口にした。
渡辺会長が「64歳で理想のジムができた。ワクワクする」と自負する設備。中でも目玉は「BOX MASTER」(定価280万円)というミット打ちマシン。上中下に計7カ所、番号付きミットを備えたもので、日本のボクシングジムでは初導入という。初めて扱うマシンに強烈なパンチをたたき込んだ内山は「使いやすい。打感もいい」と満足した様子だった。
だが、繰り出す右ストレートの迫力は、新型マシンも真っ青の威力。3年前に痛めて以来、弱点だった右拳を「全然関係ない。大丈夫」と断言。丸1年ぶりの防衛戦も「これまで右を抑えていたけど、昔からのスタイルでいける。右が復活すれば誰とやっても倒せる」と自信満々だった。
来年は統一戦や海外でのビッグマッチ構想がある。先日、防衛に成功したWBC同級王者の三浦隆司(帝拳)が統一戦を希望していることについて「前より実力はきっ抗していると思う。今ならモチベーションが上がる」と応じる構え。
まずは大みそかだ。「終わってみれば内山はやっぱり強いな、という試合をしたい」と絶対王者が宣言した。