村田6連勝 15年末にも世界挑戦
「ボクシング10回戦」(30日、東京体育館)
村田諒太(28)=帝拳=がジェシー・ニックロウ(27)=米国=を判定で下しデビュー6連勝を飾った。2試合連続で倒し切れなかったが、内容には手応えを得た様子。次戦は来春、海外で世界ランカーとの試合が予定されている。また、日本人2人目の世界3階級制覇に挑んだ八重樫東(31)=大橋=はペドロ・ゲバラ(25)=メキシコ=に7回KO負け。試合後、進退については明言を避けた。
ジャッジ2人がフルマーク(満点)、1人が100対91の一方的な勝利だった。結果的に倒せなかったが、村田が“野獣”ニックロウに圧勝した。
「倒すのを見に来てくれたお客さんには申し訳なかったですが、手数を出して10ラウンドもった。去年の僕には持ってなかったもの」と、納得できる内容だった。
ジャブを軸に、これまで以上に多彩なコンビネーションを見せた。右フック、左アッパーと、これまであまり見せなかったパンチを織り交ぜた攻撃を展開した。6回にバッティングで左目の上と左頬をカットし、「こんなに切ったのは初めてだけど、冷静でした」と、痛々しい顔に笑みを浮かべた。あえてKO狙いにいかなかったのも、冷静さを失わなかったからだ。
来年は本格的に世界の扉をたたきにいく。本田会長は「春にはアメリカで世界ランカーとやる予定。年末を目標にタイトルに挑戦できれば」と青写真を披露した。海外で世界上位ランカーと対戦、その先に世界戦を見据えている。