神戸市役所で異例の世界戦発表 千里馬会長、長谷川氏以来ジム2人目世界王者に意欲
「ボクシング・IBF世界スーパーフライ級タイトルマッチ」(7月2日、ブリスベン)
IBF世界スーパーフライ級3位の帝里(ている)木下(31)=千里馬神戸=が8日、神戸市役所で会見し、7月2日にオーストラリア・ブリスベンのサンコープ・スタジアムで同級王者ジェルウィン・アンカハス(25)=フィリピン=に挑戦することを発表した。メインではWBO世界ウエルター級王者マニー・パッキャオ(38)=フィリピン=の初防衛戦が行われ、5万5000人を収容する会場で全世界が注目する興行となる。
通常、所属ジムやホテルなどで行われることの多い試合発表会見だが、今回の舞台は神戸市役所だった。異例ともいえる市庁舎が会見場が選ばれた理由について、千里馬神戸ジムの千里馬啓徳会長は「(試合会場の)ブリスベンと神戸が姉妹都市。ボクシングを通じて友好関係をさらに強め、神戸からもう一度世界王者を誕生させ、神戸をもっと盛り上げたいという思いからこういうかたちでの発表となりました」と説明した。
現役時代は神戸のジムから初の日本王者となり、会長となってからは長谷川穂積氏をWBC世界バンタム級王者に導いて神戸のジムから初の世界王者を誕生させた。今回、帝里にジム2人目の世界王者誕生の夢を託す。
帝里を指導する武本弘樹トレーナーは「(14年の世界初挑戦で完敗したことで)足りないものを痛感した。この3年間変わった部分は、足りないものを謙虚に補うようになったこと。今の帝里が一番強い。期待してください」と王座奪取に自信を見せた。