小島 諏訪魔に勝利も「切ない」 ドーリング乱入でぶち壊し
「プロレス・全日本」(27日、両国国技館)
02年から10年まで全日本に在籍した退団した新日本の小島聡が約5年ぶりに古巣参戦。自身の全日本退団時に厳しく批判した因縁の相手である諏訪魔を破ったが、ジョー・ドーリングの乱入もあって後味の悪い勝利となった。
諏訪魔が先に入場すると、突然ドーリングがリングイン。セコンドを蹴散らすと、諏訪魔に強烈な脳天くい打ちを放つ暴挙に出た。そこに、小島が駆けつけると、ドーリングは小島に対戦を要求して去って行った。
試合が始まると、小島は首にダメージを受けた諏訪魔にエプロンサイドでのDDT、雪崩式コジコジカッターなどで攻め立てて圧倒。諏訪魔も投げっぱなし原爆などで反撃するがダメージの影響は否めず、最後は小島が垂直落下式脳天砕きとラリアットをたたみかけ、わずか11分あまりで葬った。さらに、ドーリングの暴挙は止まらず。花道を引き揚げた諏訪魔を再び急襲してしまった。
後味の悪い勝利に小島は、インタビューで「こんな悲しい試合は何年ぶりだ。こんなに胸が切なくなる試合なんてなかなかないぞ」とやるせない表情。「オレと諏訪魔の7年越しの戦いが、こんな短い時間で終わっていいのか。何て切ないんだ、ジョー・ドーリングっていう人。お前、10年以上プロレスやってるなら、入っていい時、入っちゃいけない時、やっていいこと、やっちゃいけないことぐらい、空気読めよ。切なくて、切なくて、涙も出てこないぞ」と不満をぶちまけた。
そして、「もう一回やるとかやらねえとか、そんなことは誰が決めるわけでもねえ。タイミングが来ればそういうことが起こるかも知れない。ただ、普通は次なんて考えてやらねえぞ。一回限りしかやれないと思うだろ」と、声を荒らげながら再戦についての複雑な心境を吐露。だが、最後は「切ない中でも、諏訪魔は本当に強い男だ。アイツのポテンシャル、本当にスゲエから。アイツの言動、コスチューム、試合スタイル、すべてが全部ムカついて嫌いだけど、プロレスラーとしてリスペクトしている」と、不運な形で力を出しきれなかった相手を評価した。