山中敗戦に…家族はショックと戸惑い「主人の努力は何だったのか」
「ボクシング・IBF世界スーパーバンタム級タイトルマッチ」(1日、両国国技館)
“神の左”がリングを去る。挑戦者の山中慎介(35)=帝拳=は、前日計量で体重超過して王座はく奪となったルイス・ネリ(23)=メキシコ=との再戦に2回1分3秒TKOで敗れ、王座返り咲きに失敗した。王座は空位となった。山中は1回に右ストレートでダウン。2回もネリの連打に3度のダウンを喫した。試合後、山中は「これで最後、終わりです」と現役引退の意向を表明した。
山中の姿を長男の豪祐くん(5)、長女の梨理乃ちゃん(3)はリングサイドで見守った。「勝って、また子どもたちをリングに上げたい」との思いはかなわず、沙也乃夫人(32)は「これはどう感情を処理していいか分からない」とショックと戸惑いを隠せなかった。昨夜に1度電話した際には、ネリの体重超過に対して気持ちを切り替えたように感じていたという。「相手の体力や挑み方を見ると、主人の努力は何だったのか」と無念そうに言葉をつないだ。