全日本・宮原、盟友ヨシタツ粉砕V5!崔とゼウスが挑戦巡り乱闘
「プロレス・全日本」(30日、後楽園ホール)
三冠ヘビー級選手権試合は王者の宮原健斗がヨシタツの挑戦を退けて5度目の防衛に成功した。
2人はかつて世界タッグ王座に就いたコンビであるが、ヨシタツが保持するGAORA TV王座とコロナ・プレミア・インターナショナル王座と合わせての5冠を目指して挑戦表明したことで対戦が実現。ヨシタツは新日本から全日本に主戦場を移して間もない17年11月に当時ジョー・ドーリングが保持していた三冠ヘビー級王座に初挑戦したものの、ふがいない戦いでの完敗でブーイングを浴びており、汚名返上をかけた2度目の挑戦だった。
両者は盟友同士ながら長時間の場外乱闘を繰り広げるなど情け容赦ない激闘を展開。宮原はヨシタツのフィニッシュ技である足掛け式肩固めヨシタツ幻想で絞め落とされる寸前まで追い込まれるなど苦しめられた。必殺のシャットダウン原爆も2度脱出されたが、最後はヒザ蹴りブラックアウト4連発、2段式原爆をたたみ掛け、3度目でシャットダウン原爆を成功させて3カウント。宮原はヨシタツの手を挙げて健闘をたたえると、ブーイングが起こった1年半前とはうって変わって大ヨシタツコールが起こった。
そして、宮原が勝利のマイクアピールを始めると、10日の後楽園ホール大会で一騎打ちする崔領二とゼウスが登場。崔が「チャンピオン、おめでとう。一つ、オレから提案がある」と宮原に問いかけると、ゼウスが割って入り「オイ、次の挑戦者はこのオレや」と要求した。
これに崔は「挑戦表明の邪魔すんなや」と不快感を示しながら、お前、オレに勝てんのか、10日。聞かせてくれ」とゼウスに質問。ゼウスは「何なら今やったってもええぞ」と上半身裸になって挑発し、若手レスラーを和田京平レフェリーに制止を振り切って崔と乱闘を始めた。
周囲の懸命の制止で大事には至らなかったが、ゼウスの興奮は収まらず。コーナーに登って挑発したが、崔は冷静に花道を引き上げていった。
騒動が収まると、宮原は困惑しながら「忘れていないか、オレのことを!」とファンにアピール。続けて、「次、挑戦者は誰が来るのか。後楽園ホールのみなさまの正直な声を聞かせてくれ。宮原健斗と誰が戦うところを見たいですか」と観衆に問いかけたが、自ら「明日にしてくれ。今、終わったばかりなんだ」と切り上げ、結論は出さなかった。
宮原はインタビューで「ヨシタツさんはいろいろ歴史があって、いろんな団体で戦ってきた選手だ。それに今を生きている。だからボクはずっと組んでいると思う」と、WWEでも活躍したパートナーのヨシタツに敬意。だが、「第1章、ヨシケン(ヨシタツとのタッグ名)のフィナーレかな。一区切りがついたかなと。これからどうなるか分かりませんけど」と、タッグの解消も示唆した。
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