寺地拳四朗「ビッグマッチやりたい」井岡&ロドリゲス戦熱望 隣の部屋のカブス&ドジャース会見に驚き「すごいっすね」

 王座統一戦を報じるデイリースポーツを手に笑顔でポーズをとる寺地拳四朗(撮影・棚橋慶太)
 アンソニー・オラスクアガ(左)と笑顔で握手を交わす寺地拳四朗
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 13日に両国国技館で行われたボクシングの3大世界戦の一夜明け会見が14日、都内で行われた。WBC・WBA世界フライ級統一王座戦を制した王者の寺地拳四朗(33)=BMB=は、改めてスーパーフライ級に転向しての3階級制覇を目標に掲げ、WBC世界同級王者ジェシー・ロドリゲス(米国)、前WBA王者の井岡一翔(志成)との対戦に意欲を示した。寺地に12回TKOで敗れた前WBAフライ級王者のユーリ阿久井政悟(29)=倉敷守安=は統一王者をたたえ、進退については明言しなかった。

 執念の逆転劇から一夜明け、寺地はいつもの穏やかな顔に戻っていた。終盤までは劣勢だったものの、最終12回の猛ラッシュでTKOし、ずっしりと重い2本のベルトをまとめた。「本当にユーリ選手が強くて、僕も必死に戦って、正々堂々と戦えて良かった。本当にいい選手だと改めて感じた」。ともに死力を尽くし、激闘を演じたライバルをたたえた。

 この日、一夜明け会見が行われたホテルの隣の部屋では、大リーグのカブスが来日会見を行っていた。さらに、その2時間後には同会場で大谷翔平投手を擁するドジャースの会見も控えており、寺地は「すごいっすね」と興奮気味。普段は他のスポーツはあまり見ないというものの、報道陣が入り口で長蛇の列をつくり、さらに入場時には厳格な持ち物検査などを実施している物々しい雰囲気を目の当たりにし、「警備員(の厳戒態勢)もすごいっすよ」と目を丸くした。

 自身は今後、フライ級での4団体統一よりも、さらなる強敵を求めてスーパーフライ級に上げる考えを明かしている。前日リング上で「バム(ロドリゲスの愛称)とやりたい」と宣戦布告したが、かねて名前を挙げていた井岡との対戦にも改めて興味を示し、「どっちも軽量級の頂上決戦で魅力がある。そういう(注目度の高い)試合をどんどんこなしていければ」とモチベーションを高めた。

 25歳のバムはパウンド・フォー・パウンド(リング誌による全階級を通じた最強ランキング)でも現在6位につけている大物で、井岡も4階級制覇の実績を誇り、いずれも実現すれば注目度は“メジャー級”。隣の会見場を横目に「ビッグマッチをやりたい。それくらい(注目を集めるように)頑張ります」と笑った。

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