引退のライガーに猪木から惜別のダァー! 復帰は完全否定「絶対にない」
「プロレス・新日本」(6日、大田区総合体育館)
東京ドーム大会(4、5日)で引退試合を行った獣神サンダー・ライガーの引退セレモニーが行われ、覆面レスラーとして31年、素顔の山田恵一時代からは36年の現役生活に別れを告げた。
フルコスチュームで最後のリングに立った“世界の獣神”を、棚橋弘至、オカダ・カズチカら新日本本隊とケイオスの選手が総出で祝福。05年に新日本の経営から身を引いたライガーの師匠アントニオ猪木もビデオメッセージながら姿を見せると、会場はどよめきに包まれた。
猪木は「31年もよく頑張りましたね。引退というとちょっとさみしい気もするけど、また若い人たちに、次の世代に夢をくれるように頑張ってもらいたいと思います。長い間ご苦労さん」などと、かつての付き人をねぎらい、最後は惜別の「1・2・3・ダァーッ」を贈った。
ライガーは最後のあいさつで「平成元年に東京ドームでデビューしました。そして昨夜、同じく東京ドームで最後の試合をさせていただきました。対戦相手の(高橋)ヒロム選手には粉々に砕かれましたが、これでなんの悔いもなく引退できると確信いたしました。31年間、ファンのみなさま、ご声援本当にありがとうございました」と感謝。「プロレスラー獣神サンダー・ライガーは今日で終わりますが、新日本プロレスはますます大きくなり続けていくと思います」との言葉を残した。
そして、故郷の広島から会場に駆けつけた母に、「おかあちゃん、頑丈な体に生んでくれて本当にありがとう」と感謝し、リングに上がった千景夫人と長男の貴光さんにも「さみしい思いをさせた分、父親らしいことをしていきたい」と約束。最後は棚橋の提案で、選手と観衆が合唱するライガーの入場曲「怒りの獣神」に送られながら花道を後にした。
インタビューでは「これで終わるんだなと、そういう実感はありますね」とセレモニーを振り返ったライガー。猪木のメッセージには「ビックリしました」と話し、「ボクはアントニオ猪木の教え子としては落第生だったと思います。ろくなことしてませんから。でも最後に猪木さんからメッセージをいただいて、ありがたいですね」と感謝した。
今後については、「ライガーの歴史はみなさまの支えによる歴史。みなさまをがっかりさせないように第二の人生を頑張りたい」と決意したものの、具体的には「おいおい発表できると思う」と話すにとどめた。だが、「武藤(敬司)選手が『ライガー、ほとぼり冷めたら帰ってきていいから』(と話していた)。ほとぼり冷めませんから!カムバックは絶対にない。これは誓います」と現役復帰は完全否定した。
一番やりたいことを問われると、「ゆっくり寝たいですね。食っちゃ寝、食っちゃ寝を1日2日やってみたい。体は練習して動かし続けると思いますけど、何もしない日を作ってみたい。それから第二の人生頑張ります」と話し、「ありがとうございました。お世話になりました」と頭を下げて控室へ消えていった。
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