「質が違う」アマ9冠・堤麗斗が異例の公開プロテストで即合格、圧巻スパーに観客どよめき デビュー前からサウジ長官ラブコールに驚きも「本物?」
ボクシングで21年世界ユース選手権金メダルなどアマ9冠の実績を誇る堤麗斗(22)=志成=が21日、後楽園ホールで行われたプロ興行のメイン前にプロテストを受験した。観客の前での公開実施は異例で、村田諒太、坪井智也に続く史上3人目となるA級(8回戦以上)で合格。元東洋太平洋&WBOアジアパシフィック・スーパーフェザー級王者の木村吉光(志成)を相手にスパーリングを行い、スピーディーな動きで自分の距離をつくりながら、強烈な左ストレートやアッパーなど鋭い連打をたたき込んでどよめきを誘った。
観客のボクシングファンから「ちょっと質が違うな…」と感嘆の声も漏れるなど、大器として期待感十分の3分3ラウンドをこなした。たった1人の受験とあって即時の合格発表を聞くと、「無事にプロの資格を得られてホッとしている。ここからが本当のスタート。世界王者は通過点として(パウンド・フォー・パウンド1位など)その先を見て、まずはデビュー戦で世界にアピールしたい」と志を高くして拳を握った。
主戦場はフェザー級を想定し、デビュー戦は5月頃、アジアランカーレベルとの8回戦を予定している。また、プロ転向を18日に発表した直後、井上尚弥が大型契約を結んだことでも知られるサウジアラビア政府直轄の「リヤド・シーズン」を運営する総合娯楽庁のトゥルキ・アラルシク長官から、SNS上で「堤麗斗さんの才能と技術が好きです。彼にはぜひ私のチームに連絡してもらい、今後の計画について話し合いたい」とラブコールを贈られた。
これを受け、22歳のスーパールーキーは「(長官のアカウントが)本物かどうかもわからなかった。ビックリした」と驚きを明かしつつ、「ああやってSNSで書いてくれたのは素直にうれしい。まだデビューもしてないのに、そうやって(期待して)見てもらえて、モチベーションもすごく上がるし、どんどん試合で評価してもらえたら」と高潮。「先のことよりも、今は目の前の1試合1試合しか見ていない」と初陣を心待ちにした。
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