「ＯＮＥ」（２３日、さいたまスーパーアリーナ）

　Ｋ－１元３階級王者・武尊（３３）が元ＯＮＥフライ級ムエタイ世界王者のロッタン・ジットムアンノン（２７）とキックボクシングルールで対戦し、１回１分２０秒ＫＯ負けに終わった。これでプロ通算４４勝５敗となった。

　１回１分過ぎにロッタンが一気に距離を詰めて、左フックを打つと、武尊はぐらつき後退。そこにさらに左フックを強烈に被弾し、武尊はロープにもたれかかりながらも崩れ落ちてダウンした。なかなか立ち上がらず、セコンドの指示も聞いているような仕草をみせていた中、レフェリーが手を挙げて試合を止めようとした瞬間に、慌てて立ち上がったようにみえたが、そのままゴングが鳴った。

　ＳＮＳでは「カウント危機ながらセコンドを確認してるのを挙動がおかしいと思われてストップになったっぽくないか？」、「カウントギリギリまで休もうとしてたんじゃ。止めるの早いよ」という声の一方で「休んでたようにも見えるけど、明らかにダメージあった」、「認めたくないけどダメージは明確だった」、「武尊はカウント９まで待ってないよ、完全に飛んでた」との声も上がっていた。

　那須川天心との「ＴＨＥ　ＭＡＴＣＨ」で敗れた後、武尊は引退もちらついた中で、“ムエタイの伝説”と呼ばれるロッタンと戦うために２３年４月にＯＮＥと契約。２人は当初２４年１月に対戦予定だったが、ロッタンが怪我のため欠場。急きょＯＮＥフライ級王座戦が組まれ、武尊は王者スーパーレックに挑み、判定負けに終わった。

　武尊はその後、９月にＯＮＥ２戦目に挑み、ＫＯ勝ち。今回満を持して宿命の相手との対戦に臨んだ。