新日VSノア オカダ&棚橋が武藤組に勝利 涙の清宮に「泣いてんじゃねえ!帰れ」

 勝利した棚橋弘至(左)とオカダ・カズチカ
 武藤敬司(上)にドラゴンスクリューを見舞う棚橋弘至
 清宮海斗(左)にレインメイカーを見舞うオカダ・カズチカ
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 「プロレス・新日本」(8日、横浜アリーナ)

 ノア勢が乗り込んでの全面対抗戦が行われ、最終試合として行われたダブルメインイベントの第2試合は新日本のオカダ・カズチカ、棚橋弘至組が清宮海斗、武藤敬司組に勝利した。第0試合を含めた全11試合の成績は新日本の6勝4敗1分だった。

 IWGP世界ヘビー級王者のオカダ、“100年に1人の逸材”棚橋、元新日本のトップレスラーであり現在はノアのトップ戦線に君臨するレジェンド武藤、“ノアの超新星”清宮と4人の人気レスラーが団体の威信をかけて激突。武藤とオカダは初対戦、棚橋は師匠であり、あこがれの存在でもある武藤と12年ぶりの対戦だった。

 オカダは武藤と初めて肌を合わせると、ロープ際で武藤得意のドラゴンスクリューを繰り出そうとしたがレフェリーにブレークを命じられる。武藤はオカダにフラッシングエルボー、STFなどの天才殺法で攻め込んだ。

 しかし、オカダと棚橋は、25歳と4人の中で最年少である清宮を長時間捕まえて厳しく攻撃。それを耐えた清宮はなんとかタッチすると、武藤は相手2人にドラゴンスクリューを連発し、棚橋を足4の字固めで攻めた。

 だが、タッチを受けたオカダは逆襲し、武藤のプロレスLOVE式ポーズから、レインメーカーポーズを決めてからのレインメーカーをくり出したがよけられてしまった。

 その後は清宮もオカダに逆襲。終盤は入り乱れた4人がダウンするも、清宮とオカダが立ち上がってエルボー合戦を展開。そこからオカダが旋回式ツームストーンパイルドライバーからレインメーカーを狙うも清宮はかわして後頭部へ、ドロップキックを発射。さらに清宮は武藤のシャイニングウィザードの援護射撃を受け、オカダをジャーマンスープレックス、タイガースープレックスで追い込むが決めきれず。最後はオカダが開脚式のパイルドライバーからのレインメーカーで清宮を仕留めた。試合後、オカダは涙を流す清宮に「こんなんで泣いてんじゃねえ。帰れ!」と厳しい言葉をかけた。

 ホームで戦った歴史的対抗戦の白星で締めたオカダはマイクを握ると「プロレスっていいですね」と充実の表情。「こうやって対抗戦、各団体、各チーム、いろいろとあると思いますけど、しっかりと応援してくれたおかげで、こういう熱い戦いにつながったと思います。本当にありがとうございました」と、7077人の大観衆に感謝した。

 インタビューでは棚橋が、「みんなでプロレスを信じて盛り上がっていきたいんだったら、オレたちレスラーが、プロレスのパワーを、プロレスのエネルギーを信じて、何度でも立ち上がりましょうよ」とコロナ禍に苦しむプロレス界へメッセージ。「時間はかかると思いますけど、無制限一本勝負でコロナとやってやりますよ」と決意した。

 そして、オカダはヒールユニットのダーティーファイトに不快感を感じるファンがいるであろうと口にしながらも、「プロレスリング・ノアと戦うことに関しては一つになったと思いますし、横浜アリーナ、これだけチケットが売り切れるまでになったと思います」と対抗戦の意義を強調。そして、清宮の印象を問われると、「見た人が感じてください。ボクが言うとひどいことになるんで。それぐらい差を感じたと思います。新日本のお客さんを持って帰ると言ってましたけど、あれじゃ持って帰れないでしょう」と厳しく評価し、「海外修行のように新日本プロレスに何年か上がって、自信が付けばノアに戻ればいいし、それぐらいしてもいいと思う」と呼びかけた。

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