首相、商品券配布は過去10回 政権に痛手、野党は違法性追及
石破茂首相は14日の参院予算委員会で、自民党議員への過去の商品券配布について「両手で数えて足りるか足りないかぐらいだ」と述べ、10回程度行ったと説明した。いずれも私費での支出で、政治活動に関する寄付ではなく政治資金規正法に抵触しないとの認識を重ねて示した。野党は会食が政治活動に当たるとして違法性が高いと追及を強めた。首相自身の政治とカネ問題は、2025年度予算案の審議への影響は必至だ。与党からも不満の声が上がり、政権への痛手となりそうだ。
首相は過去の商品券配布について、1人当たり10万円を上回る額はなかったとした。自身も若手時代に受領し、旅行代理店で航空券に換えた経験を紹介。その上で「論理が身内に偏っており、国民に思いが至らなかった」と陳謝した。「多くの方が不快に思い、怒りを持っている。真摯に受け止め猛省する」とも述べた。
3日の公邸での会食費用は「1人1万5千円で、なるべく費用のかからないところを選定したと記憶している」と主張。内閣官房報償費(機密費)での支出はないと明言した。