イスラエル、ガザで地上作戦再開 要衝に部隊を再配備
【エルサレム共同】イスラエル軍は19日、パレスチナ自治区ガザで地上作戦を再開したと発表した。ガザを南北に隔てる要衝「ネツァリム回廊」に部隊を再配備したと明らかにした。1月の停戦合意発効後、ガザに配備する部隊を増強したのは初めて。400人以上が死亡した18日の大規模空爆に続き、人質解放を求めイスラム組織ハマスへの軍事的圧力を強めた。
目立った戦闘は起きていないが、ガザ中心部への軍部隊の再配備でハマス戦闘員との交戦が発生する可能性が高まった。戦闘が再燃すれば停戦合意は崩壊に追い込まれる恐れがある。ハマスは声明で、イスラエルは「停戦に関心がない」と非難し「条件が整えば抵抗する」と強調した。
イスラエル軍は「部分的な緩衝地帯設置」のため、中部と南部に部隊を展開したと主張した。停戦合意に基づき軍事区域だったネツァリム回廊を開放。2月前半に回廊から撤収したことで住民の南北の移動が可能になった。再配備後も完全には封鎖されていない。ガザ南部とエジプトの境界地帯には今も部隊が残る。