首里城司令部壕、26年度に公開 内部は30年度から、沖縄戦中枢
首里城(那覇市)の地下に築かれ、太平洋戦争末期の沖縄戦で旧日本陸軍の軍事的中枢だった第32軍司令部壕の保存に向け、沖縄県は21日、基本計画を公表した。2026年度から一般公開を順次始め、内部の坑道の公開は30年度からを予定。首里城近くの地上に展示施設も整備する方針だ。
壕には第1~5坑道があり、総距離は約1キロとされる。計画では、壕南部の第5坑道の入り口周辺を26年度から公開。内部公開は第5坑道で実施する。
司令部は1945年5月、米軍が迫る中、本土防衛のための時間稼ぎを優先し、壕から沖縄本島南部に撤退することを決定。多数の住民が戦闘に巻き込まれる結果となった。