高額療養費「過度に増やさず」 首相、25年度暫定税率廃止否定
石破茂首相は3日の衆院予算委員会で、医療費の支払いを抑える「高額療養費制度」の利用者負担上限を引き上げる政府方針の一部見直しについて「少ない負担で療養を受けられるように考えて今回の結論に至った。これから先も保険者負担を過度に増やすことのないよう十分に考えたい」と説明した。2025年度からのガソリン税の暫定税率廃止に否定的な見解を表明。高校授業料無償化を巡り「高校教育は国民全体の負担で賄うべきだ」と強調した。
立憲民主党の後藤祐一氏は高額療養費制度の負担上限引き上げの凍結を重ねて求めた。首相は、児童手当拡充など少子化対策の財源捻出のために負担上限引き上げを行うとの指摘に対し「政府でそのようなことを検討したことはない」と否定した。
首相は2月28日、今年8月の負担上限引き上げを予定通り実施する一方、26年8月以降の制度設計については、今年秋までに再検討する考えを示している。
首相は暫定税率の廃止について「代替財源や地方の減収分について結論が出ないまま、いつ廃止すると言うことはできない」と述べた。