高額療養費の負担増に理解要請 首相「説明に全力尽くす」
石破茂首相は5日の参院予算委員会で、高校授業料無償化や、医療費の支払いを抑える「高額療養費制度」の利用者負担上限引き上げなどについて、国民の理解を得られるよう努力する考えを示した。「参院での審議で説明に全力を尽くす」と述べた。
高校無償化は衆院で修正された予算案で自民、公明、日本維新の会の3党合意を踏まえ、国公私立で全世帯に年11万8800円を支給する費用などとして1064億円が計上された。
自民党の佐藤正久氏は高額療養費制度を巡り、首相の説明不足を指摘したほか、「政治とカネ」問題では自民に対する政治不信があると訴えた。夏の参院選に関し「首相が先頭に立って真剣に取り組まないと、本当に大きな痛手として返ってくる」と強調した。
首相は「国民や与野党の理解を得るべく努力していく」と語った。
立憲民主党の塩村文夏氏は、戦後フィリピンに残された日系2世の問題を取り上げ、親族捜しなどのための訪日実現を求めた。首相は「思いに応えていかなければならない」と語り、訪日費用の国負担に前向きな姿勢を示した。