鳴戸親方ら5人が年寄名跡証書を未提出
日本相撲協会が親方衆らに通達した年寄名跡証書の提出期限が20日に迫り、来年1月の初場所で横綱昇進に挑む大関稀勢の里の師匠、鳴戸親方(元幕内隆の鶴)ら5人が諸事情で証書を提出していないことが18日、相撲協会関係者の話で分かった。
公益財団法人への移行を申請した相撲協会は組織の透明化を目指し、年寄名跡の一括管理策を推進している。
関係者によると「鳴戸」の名跡証書は一昨年11月に急逝した先代親方(元横綱隆の里)の夫人が所有。先代の死去後に部屋を引き継いだ鳴戸親方に証書が渡っておらず、両者の話し合いも平行線が続いているという。
相撲協会は証書未提出の親方や現役力士に先週から提出を促し、証書が手元にない一部の親方から聞き取りも行っている。協会幹部によると、提出できなかった親方には20日の相撲協会理事会後に危機管理委員会が事情聴取を行う予定。
当事者に重大な過失がなく、新たな名跡取得などの打開策を示した場合は約1カ月の猶予期間を与える案もあるという。