鶴竜、横綱昇進後初のストレート給金
「大相撲秋場所・8日目」(21日、両国国技館)
横綱鶴竜が豊ノ島を突き落として8連勝。横綱昇進後初のストレート給金を決めた。横綱白鵬も初顔の新小結常幸龍を寄り切り無敗をキープ。自己記録を更新する10場所連続35回目の中日給金直しを決めた。大関稀勢の里が豪風を押し出し、平幕逸ノ城も隠岐の海を上手投げで下して1敗を死守。遠藤は高安を押し出しようやく初日を出した。
研ぎ澄まされた反射神経が瞬時に反応する。鶴竜は立ち合いで、左ののど輪で豊ノ島の上体を起こすと、右へ回り込みながらの突き落とし。これが見事に決まった。
昨年夏場所以来の初日から8連勝で横綱昇進後3場所目で初の中日給金直し。「中日に勝ち越せたのはよかった。毎場所こういう感じでいかなければ」と喜んだが、直後に「立ち合いはよくなかった。前に出ていかないといけない」と引く相撲での白星を反省した。
今場所は7日目に千代大龍を寄り切った一番以外は、はたきか突き落としの引く相撲。北の湖理事長(元横綱)は「こういう相撲ばかりだと勝っているうちはいいが、歯車が狂うとガタガタになる」と先行きを憂慮した。
とはいえ、白鵬と賜杯レースを並走するのは初体験。「余計なことは考えず、このまま最後まで続けていくことが大事」。のどから手が出るほどほしい横綱昇進後初優勝へ。まずは勝ちに徹する。