白鵬2敗目 立会い「合わなかった」
「大相撲初場所・14日目」(23日、両国国技館)
最強横綱の姿はそこにはなかった。白鵬は立ち合い、相手の突進を止めようと繰り出したもろ手突きが効果なく、見る見る後退。左ののど輪を繰り出して懸命に形勢逆転を狙ったが、稀勢の里の強い踏み込みに耐えられず、土俵下に転落した。
まさかの完敗で2敗に後退し、琴奨菊に日本出身力士の10年ぶり優勝王手をかけられた。乱れ飛ぶ座布団を背に引き揚げた支度部屋では、これまでと同じように腕を組んで目を閉じ、口を開いた。
報道陣に「立ち合いは失敗か?」と聞かれ「それもあるし、合わなかった」と答えた。「稀勢の里が思ったより遅かったのか?」には「それはそうかもしれませんね。合う人と合わない人がいますからね」と振り返った。
千秋楽は琴奨菊が負け、自分が日馬富士に勝てば決定戦のチャンスが残る。「まだ何があるか分かりませんから、自分の一番いい相撲を取ってね」。今度こそ最強横綱の意地と誇りをぶつける。