金本監督が小野絶賛 来季の2桁勝利「いける力ある」
「阪神秋季キャンプ」(3日、安芸)
阪神・小野泰己投手(23)が3日、秋季キャンプでブルペン入りし、見守った金本知憲監督(49)に投球を絶賛された。直球を中心にカーブなど変化球も交えて94球の熱投。指揮官からは「十分いける力はある」と、来季の2桁勝利を期待された。
ほれぼれするような直球がミットに吸い込まれていった。金本監督が見守る中、迫力あるバチーンという捕球音がブルペン内に響き渡る。「しっかり指にかかった球も何球かあった」と手応えを示した小野。横で並んで投げていた竹安の球も威力はあったが、その竹安がかすんでしまうほどの投球内容だった。
ただ満足はしていない。右腕は「自分が納得する球も何球かあったので、その球を数多く投げられるように」と今後の目標を口にした。指にかかる割合を高めていければ、これまで以上に直球は威力を増す。
ブルペンチェックを終えた直後の金本監督は開口一番「小野が素晴らしい」と右腕の直球を絶賛した。今季は2勝7敗だったものの、黒星を喫した試合の投球内容を評価。「6つ勝ちがついていい内容だったから。十分いける力はあると思う」と来季の2桁勝利に期待した。
ただし、その条件として変化球の制球力向上を挙げた指揮官。「カウントを取る球とボールゾーンに(制球を)。それができれば12、13勝する」と、来年に向けてクリアすべき課題を小野に与えた。
変化球の制球について「そこもやっぱり1年間1軍でやっていく上で大事なところ」と克服を誓った小野。さらに、カウント稼ぎ以外の狙いとして「1球でアウトを取って、長いイニングを投げられるように」と、スタミナ消費の削減にも効果的だとした。
好感触をつかむため、今キャンプは投げて、投げて、投げまくる覚悟だ。目安として1日100球前後を掲げており「数多く投げて、(良い)感覚を覚えていかないといけないので」と力を込める。最高級の真っすぐを持つ男が課題を克服し、2桁勝てる先発ローテの柱を目指す。
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