金本監督 ラスト采配「別に何もないよ」 最後の甲子園で笑顔の練習指揮
今季限りでの辞任を表明した阪神・金本知憲監督(50)が12日、甲子園で最後の練習指揮を執った。ラストゲームの13日の中日戦(ナゴヤドーム)はビジターのため、タテジマに袖を通すのもこの日が最後。笑顔を交えながら練習を見守り、最終戦での若手の躍動に期待を寄せた。
秋晴れの甲子園に、背番号「6」の姿が映える。電撃的な「辞任」から一夜明け、金本監督が甲子園での練習で最後の指揮を執った。今季の143試合目となる13日の中日戦。ラストゲームでも、気持ちはいつもと同じ。若手の躍動に期待を寄せ、楽しみに見守る思いに変わりはない。
「(監督としてラストゲームでも)別に何もないよ(笑)。特にないですよ。普通にやればいいと思うし」
この日の指名練習は主力選手は休日のため、若手中心で行われた。打撃ケージの後ろで若手らの打撃練習をじっくりと眺め、大山らと笑顔で言葉を交わす場面もあった。来季に向けて少しでも、選手には力を伸ばしてほしい。最後の瞬間まで情熱を注いだ。
「どうやろ、今日もずっと若い選手を見とったからね。彼らが今後ね、大きく育ってほしいなという目で見てましたけどね」
15年オフの監督就任後、チーム再建のために若手を積極的に起用し、生え抜き中心のチーム作りを目指した。芽が出つつある選手もいるが、育成の難しさを実感した3年でもあった。
「順調に伸びてる選手と、伸び悩んでる選手と。高山なんかは今フェニックスに行ってるけど、どうだろうな、いろんな、何て言うかいろいろなタイプがいるね。一概には表現できないけどね」
タテジマに袖を通すのもこの日で終わりとなるが、余計な感傷に浸ることもない。選手には失敗を恐れず、思い切り暴れてほしい。
「ピッチャーもできれば、いつも言ってるように自分の持ってるものを出すというかね、いいものをどんどん、少々フォアボールを出してもいいから、いいストレートをどんどん投げ込んでほしいと思いますけどね」
息子のように愛する若虎たちと過ごす最後の一戦。金本阪神の集大成を披露する。
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