糸井節で西歓迎 FA組共闘や 目指すは「ワッショイ!!」

 甲子園での自主トレを公開した阪神の糸井嘉男外野手(37)が25日、新加入の西勇輝投手(28)と移籍後初遭遇。オリックス時代の元チームメートに「2桁は勝ってくれる」と期待し、共闘を誓った。“超人節”も健在で「一番のタイトルはワッショイ!!」と、矢野監督を胴上げする決意を口にした。

 インタビューを受けながら、ふとマウンドに目を向けた。無観客の甲子園球場。糸井は黙々と汗を流しながら、秋の美酒を脳裏に思い浮かべていた。「(胴上げの)想像はできている。頑張ります!!」。FA移籍3年目。全ては14年ぶりのリーグ優勝のために、だ。

 自主トレ公開となったこの日、くしくも頼れる男と“再会”した。先に練習を始めていた西が、姿を見せた糸井に歩み寄る。「あー!!」と叫びながら左手を上げ、まずはハイタッチ。握手し、笑顔で言葉を交わした。「会いたくなかったけど…冗談です」。笑わせた後、信頼を口にした。

 「お久しぶり。2桁は勝ってくれると思います」。オリックス在籍時に4年間、投打の柱として共に戦った。同じFA移籍組。優勝のために共闘を誓う。「ここ(甲子園)の試合は勝てる気がしなかった。みんなで1つになれたら」。昨季の本拠地での歴史的敗戦を糧に巻き返しを狙う。

 今オフは自主トレの拠点を「熱すぎる。焼けすぎるから」とグアムから沖縄に変更。ソフトバンク・柳田、オリックス・吉田正らと打ち込み、走り込みに励んだ。既に最年長盗塁王の記録保持者だが、38歳シーズンでの個人タイトルも見据えている。「(盗塁は)しんどいよねー」と笑わせ、「走ろうか?」と超人節で意欲を見せた。

 「毎年、キャリアハイを目指している。獲れるに越したことはない。でも、一番のタイトルはワッショイ!!」

 独特の表現でチームの総意を代弁する。祭りの掛け声が意味するものは、悲願のリーグ優勝にほかならない。「昨年、最下位でしたから。巻き返したい一心。矢野さんを胴上げしたい。それだけですね」。個々にレベルアップした姿で、2月1日を迎える。目標はチーム一丸での頂点。脳裏に描く夢を体現させる。

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