福留 離脱危機 右ふくらはぎ張り三回交代…病院直行
「広島2-1阪神」(31日、マツダスタジアム)
阪神が今季初めてサヨナラ負けを喫した。延長十一回に能見篤史投手(40)が野間にサヨナラ打を浴びた。延長戦での黒星も今季初で連勝は3でストップ。広島戦はこれで5連敗となった。さらに、福留孝介外野手(42)が右ふくらはぎの張りを訴えて途中交代。今後の経過次第では離脱する可能性も出てきた。
敗戦を告げる打球が右翼・糸井の頭上を越えた。首位攻防第1ラウンドは延長十一回サヨナラ負け。広島戦5連敗で4ゲーム差に広げられた。矢野監督は歓喜する赤いスタンドを背に、無表情でベンチ裏へ戻った。
それでも悲観的な様子はない。九回2死から同点に追いつく粘りを見せた。リリーフ陣も強力な広島打線に攻めの投球を展開。延長十一回に能見が力尽きたが、5月は絶好調の首位・広島と互角に渡り合った。
「いい試合をしたよね。最後はこういう結果になったけど。やるべきことをみんな、しっかり出してくれたし、これをどう生かすかということになる」。今季の延長戦6試合目で初黒星となったが、チームとしては1日以降につながる展開でもあった。
「(敗戦投手の能見を)責めるなんて全然ない。こっちも勝負しているので。また明日から能見にも頑張ってもらわないと困るし、試合なので勝ち負けがどこかに出る。プラスの部分で追いついたとか、そういう場面もしっかり作れた」。指揮官はいつも通り前向きな言葉を並べ、1日以降の巻き返しへ気持ちを切り替えた。
だが、一方で不安な材料が生まれた。福留が右ふくらはぎの張りを訴え、大事を取って三回の守備から交代した。
矢野監督は「そのまま出られるような感じではなかったんで、代えた」。四回裏の途中にはトレーナーに付き添われ、タクシーで球場を後にし、広島市内の病院で検査を受けた。
1日の出場は診断結果を受けて判断されるため、矢野監督は「まだはっきり何か言えるということはないんだけど」と話すにとどめた。
球場を後にする際は、自力歩行でアイシングなどをしている様子も見られなかった。だが、プレーに影響がある箇所だけに、慎重に治療する可能性もある。今季も打線をけん引してきたベテランが離脱となれば、大きな痛手となる。セ・リーグ最年長の状態が心配される。
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