球児も決壊 今季ワーストタイ6連敗 矢野監督「同じ負け方は俺の責任」
「中日6-4阪神」(17日、豊橋市民球場)
泥沼から抜け出す気配は一向に見えない…。阪神は11試合連続無失点中だった藤川球児投手(38)が、同点の八回に決勝の中越え2点三塁打を浴び、今季ワーストタイとなる6連敗。頼みのベテランまでも3連投で“決壊”する悪循環に、矢野燿大監督(50)は「同じ負け方をしているのは俺の責任」と敗北を背負った。19日からは本拠地・甲子園でヤクルトと3連戦。猛虎よ、連敗を止めてくれ!
大黒柱までも崩れた。八回、藤川は決勝点が刻まれたスコアボードを見つめたまま、三本間でぼう然と立ち尽くした。豊橋市民球場を埋めた中日ファンが大騒ぎする中、三塁ベンチは一気に沈黙してしまった。
暗く長いトンネルの出口が見えてこない。今季ワーストタイの6連敗。借金は4月23日以来の「5」まで膨れあがった。矢野監督のトーンも沈んだままだった。
「昨日も言ったけど、接戦で競り負けている。(相手の)後ろのいい投手が出た時に、どう1点を取るかとか。それはずっと同じ負け方になっている。それは俺の責任やと思う。どうにかしないと」
連敗脱出に向けて指揮官は動いた。原口を一塁で起用するためにこの日、岡崎を1軍に昇格させ、捕手4人体制を取った。8番には植田を今季初のスタメンで起用。新打線は序盤から機能した。
豊橋市民球場は、14年に放送されたドラマ「ルーズヴェルト・ゲーム」の撮影地。逆転に次ぐ逆転で、同作中で「野球の試合で一番面白いスコア」と言われた8-7とまではいかなかったが、二回に同点とされた後、三回に原口の適時打で2点を勝ち越し。1点差に詰め寄られても、直後の五回に4番の適時打で再度、突き放した。
新打線は6日の広島戦での8点以来となる4点を奪った。しかし、今度はチームを支えてきた投手陣が踏ん張れない。
先発の望月が5回4失点でKOされ、同点の八回には11試合連続無失点中の藤川が3連投となるマウンドへ。しかし、1死一、二塁から、阿部に中越えの決勝2点三塁打を浴びた。「僕が言う事ではないけど、自分としてはいい勝負をしていきたいし、チームのために投げていきたい」。今季初黒星に責任を口にした右腕に対して、矢野監督は「球児に助けてもらっているから」とかばったが、チームに残ったダメージは計り知れない。
厳しい状況が続くが、19日からは甲子園に戻ってヤクルト戦。このまま終わるわけにはいかない。本拠地の大歓声を力に変え、奮起するナインの姿が見たい。
関連ニュース

編集者のオススメ記事
阪神タイガース最新ニュース
もっとみる阪神・近本 3・28開幕プロ7年目 テーマは「タイミング」に勇気をもって「チャレンジ」 そのために重要なのがメンタル
阪神・近本 肌で感じた「野球ってシンプル」得るもの大きかったMLBとのプレシーズンゲーム
阪神・ビーズリー 出遅れも万全「しっかり調整して」5回0封締め 京セラのマウンドもしっかり確認
阪神・佐藤輝 3・28開幕へ昂る気持ち「やってきたこと出せるように」 開幕1軍の同期・栄枝&高寺と「頑張りたい」
阪神・高寺 開幕1軍決定的 5年目で初「より一層、しっかり」プロ初安打放った地からブレークや
阪神・藤川監督 勝利の方程式は組まず シーズン通して固定「世界中どこもないと思いますけどね」 守護神は岩崎を早々指名
阪神・桐敷 今年も鯉キラー「だいぶ上がってきた」球速&出力もOK 昨季対防御率0・00!開幕任せろ
阪神 糸井SAの「プチ決起集会」にファン驚き「糸井さんが少し小さく見える」「前川選手の肩幅」レアな私服姿に反響