矢野阪神“ミスミス”サヨナラ負け 3位広島負けたのに…2・5差縮められず
「DeNA7-5阪神」(4日、横浜スタジアム)
逆転CS進出を目指す阪神が、痛恨のサヨナラ負けを喫した。八回にジョンソンがDeNA・佐野に同点ソロを許し、延長十回には能見が筒香にサヨナラ2ランを浴びた。矢野燿大監督(50)は計4被弾の投手陣を責めることなく、野手陣のミスに厳しい視線を向けた。
白球が青い波にのみ込まれると、敗戦を告げる大歓声が鼓膜を激しく刺激した。能見は右翼席を見つめてぼう然。選手は肩を落として三塁ベンチへ。矢野監督も表情を失った。今季5度目のサヨナラ負け。逆転CS進出に向けて痛恨の足踏みとなった。
勝てる試合を落とした。4点差をひっくり返されたのは8月9日・広島戦以来、今季2度目。指揮官は「負けるには原因がいろいろあると思う。守備も走塁もミスがあった」。投手陣が4被弾した誤算はあった。しかし、その事実よりも今季の課題となっているミスが、相次いだことに悔いが残った。
六回だった。秋山がソトに2ランを浴びて5-3。なお、無死でロペスの三ゴロを北條が一塁へ悪送球してしまう。相手の勢いを加速させる展開を作ってしまい、2番手・島本が無死一、二塁で佐野に適時二塁打を許した。
攻撃でもミスがあった。七回無死一塁は、北條がフルカウントからスリーバントを失敗。走者を進められず、突き放すチャンスを逸してしまった。八回無死一塁では、一走・近本がけん制死。矢野監督はベンチで険しい表情でうつむき、うなだれた。
6度も先頭打者が出塁したが、得点を奪ったのは四回だけだった。14安打を放ちながら5点。攻撃の歯車は最後までかみ合わなかった。指揮官は「結局チャンスを作ったけど、一本が出ていないっていうところが結果的にこうやって響くっていうのも、もちろんそうやし」と決定力不足も敗因に挙げた。
CSを争う3位・広島も敗れて、ゲーム差は2・5差のまま。詰め寄るチャンスは逃したが、離されもしなかった。ツキがあると捉え、再び前を向くしかない。
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