井上新打撃コーチ、貧打解消へ“コミュニケーション・モンスター”になる
阪神の来季1軍打撃コーチに就任した中日OBの井上一樹氏(48)が21日、兵庫県西宮市の球団事務所で会見。選手との会話を重視し“コミュニケーション・モンスター”になることを宣言した。矢野監督とは旧知の間柄で信頼関係は絶大。得点力不足に泣いた貧打の猛虎打線を立て直し、チームの浮上へ尽力していく。背番号は現役時代と同じ「99」に決まった。
人気球団ゆえの苦労を想像しつつ、新たな挑戦を決意した。井上新1軍打撃コーチは「特別な球団だけに『やりがい』もあるのではないかという気持ち。責任は重いのかなと思っております」と表情を引き締めた。今季、低迷した打撃部門を預かる同コーチは「“コミュニケーション・モンスター”になりたい」と選手と積極的に言葉を交わし、意識を向上させていく考えを示した。
指導者のふとした一言が選手を励ましたり、時にはトラウマにさせてしまう。それは自身の経験から何より理解している。だからこそ笛を吹き、太鼓を叩いて「『ほらほら、踊れ』という部分に持っていってあげる。そこが一番」とモットーを明かした。
チーム538得点は12球団最低で、94本塁打はリーグ5位。「チーム打率(・251)を1分上げること、得点力を上げること、長打力も、もう少しほしい。それは無理ではない」と断言する。選手の長所に気付かせ、殻を破らせる。チーム浮上のために「最重要強化選手がいてもいい」とのアイデアにも言及。外から阪神を見てきたメリットを、貧打解消へと生かしていく。
22日からは早速、甲子園での秋季練習で“初仕事”。中日一筋の男がタテジマに袖を通し、盟友である指揮官を支えていく。
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