阪神・西勇、エースになる!メッセ引退で芽生えた自覚「全員を背中で引っ張る」
阪神の西勇輝投手(29)が11日(日本時間12日)、エースとしてチームを引っ張る自覚を口にした。この日、オアフ島ワイキキ近郊にある私立「ミッド・パシフィック・インスティテュート」で自主トレを公開。これまで2、3番手でチームを支えてきた右腕が、初めて先頭に立って軸として優勝に導く覚悟を語った。虎のエース道を歩み、15年ぶりの悲願へ導く。
南国の射(さ)すような日差しを浴び、西勇の肌は小麦色に輝いていた。ハワイでの自主トレは今年で5年目。ただ、見慣れた景色も、どこか違った風景に映る。過去4年間は「師」として慕う巨人・菅野との合同トレ。「何かを変えたい」と一人、自分と向き合う日々に自覚が芽生える。
「エースとして確立したポジションで、全員を背中で引っ張れるピッチャーになること。それは周りが決めることですから。結果で出すしかないと思う」
常夏の地で新年に誓うのは、初めてエース道を歩む覚悟だ。FAで阪神に移籍し、1シーズンを戦った。ローテを守ったのは青柳と2人。勝ち頭となった右腕にとって、これまでと「頼られ方が違う」1年でもあった。「今年は誰もいないです」。メッセンジャーが引退し、若手はまだ成長過程。開幕投手の最有力候補に挙がるなど、客観的に自分を見た時、目指す方向性は明確になった。
オリックス在籍時も含めて、「自分はサブポジションでいい」と2、3番手でチームを支える役割を好んだ。1年間、ケガなくローテを守って2桁勝利、規定投球回をクリアするのが、先発投手としての信条。ヤクルトの石川や、楽天に移籍した涌井らを理想の姿とした。だが、チームを勝たせるために、自分自身に変化を求めた。
だからこそ孤独なトレーニングで自分を見つめ、いまは瞬発系のトレーニングに重点を置いて汗を流す。「キャンプでは周りを見て、自分の時間も少なくなるから。そういう立場だというのは感じている」。エースの称号を授かるために、「いまの成績ではかみ合ってない」と言う。目指す数字に「爆発的な」という言葉を添えた。自分の信念を変えてまで、チームを頂点に導きたい。
「来たいね、ハワイにみんなで。投手を連れていきたいな、おいしいご飯屋さんに。みんなでバカ騒ぎして。良かった、また行きたいなと思えるように」。必ずこの場所に戻ってくる。その時は最高の仲間と共に。昨年抱いた予感を確信に変える1年。ハワイで誓った決意。「エース・西勇」の誕生が、チームの命運を握っている。
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