【新コーチに聞く・上本博紀2軍野手コーチ(上)】ん?と思った時には厚かましいくらい聞く

 今季38年ぶりの日本一に輝いた岡田阪神。来季の新体制もこのほど発表された。インタビュー企画「新コーチに聞く」。第1回は上本博紀2軍野手コーチ(37)が登場する。2008年度ドラフト3位で阪神に入団し選手会長も務めた。20年の引退後は「タイガースアカデミーのコーチ、阪神タイガースWomenの監督を経験。早大の先輩・岡田監督のもと、就任した「2軍野手コーチ」という新たな役職での意気込みや奮闘の日々を語った。

  ◇  ◇

 -秋季キャンプにコーチとして参加して。

 「コーチとしてというよりは、本当毎日毎日一生懸命やらなきゃいけないと思って、選手にとって一日一日、大事な一日なので、そのサポートとして一生懸命できたらなっていう繰り返しです」

 -最初打診された時は驚いたか。

 「びっくりというか、言ってもらったんでまた次に準備しなきゃという感じでした」

 -背番号(71)は与えられた感じ。

 「そうですね(希望とかは)全然ないです」

 -就任会見の時にコミュニケーションを取りながらと話していたが。

 「あんまりこっちからガツガツいくというより、何か聞かれたりした時のために準備しとかないといけないなっていうのは思ってるので。常に観察はしっかりしとかないといけない」

 -タイガースアカデミー、タイガースWomenの指導もしてきたが、コミュニケーションは同じ形か。

 「また少年と女性とってまた違うと思うので、そこらへんは今探り探りという感じですね」

 -安芸キャンプではどういう指導を。

 「そういうのも決めてないですし、指導というよりは手助けなので。何か困ったりしたらたぶん言ってきたりすると思うので、こっちから抑え込むとか、もちろんそうしなきゃいけない場面もあるんですけど、そこの見極めだと思うので」

 -岡田監督はじめ先輩のコーチとの会話は大事になる。

 「そこの勉強というのは絶対必要だと思うので、ん?と思った時には厚かましいくらい聞くようにはしようとは思ってます」

 -野手コーチは守備、走塁に関わらず幅広く。

 「全体的にっていう感じですけど、毎日一生懸命やることに変わりないので、『野手コーチ』って名前がついたからっていうのは特に意識ないですかね。女子野球とかも全部見なければいけなかったので、そこら辺は特に変わりはない」

 -引退後、Womenの監督などを経験し、引き出しも増えたのでは。

 「女子野球は女子野球でいろいろ勉強はしましたけど、それとはまた別という気持ちでやっていかないといけない」

 ◆上本 博紀(うえもと・ひろき)1986年7月4日生まれ、37歳。広島県出身。現役時代は右投げ右打ちの内野手。広陵から早大を経て、2008年度ドラフト3位で阪神入団。プロ2年目の10年7月8日・ヤクルト戦(甲子園)で初出場。14~15・17年の3度、規定打席到達。20年の引退後は、タイガースアカデミーのコーチ、監督。23年は阪神タイガースWomenの監督として第19回全日本女子硬式野球選手権大会制覇。

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