『元日本一胴上げ投手』34歳でのクビ宣告 折れたバットがきっかけで…
今季までロッテの投手として活躍した伊藤義弘氏(34)が、30日放送のTBS系「プロ野球戦力外通告 クビを宣告された男達」に出演し、現役続行を目指して臨んだトライアウトに向けた日々などが明かされた。
中継ぎとして活躍していた伊藤氏は2011年シーズン終盤、試合中の事故で左足に大ケガを負った。相手打者の折れたバットが左足に突き刺さっての大量出血。これをきっかけに投球フォームを崩し、故障を多発するようになった。15年には復活を期して右肘手術を受けたが、今季は1軍登板ゼロ。シーズン終了後に戦力外通告を受けた。
ケガに苦しむ伊藤氏を支えたのは1歳年上の妻だ。元看護師の経験を生かし、栄養を考え抜いた食事で夫をサポート。内助の功もあってケガの癒えた伊藤氏は、戦力外通告後も球団の2軍施設でトライアウトに向けての調整を続け、「シーズン中よりいい」と万全の準備を整えた。
妻と幼い子ども3人が見守る中で本番のマウンドに上がった伊藤氏は、打者3人と対戦して被安打1。この日の投球内容に巨人が興味を持ち、秋季キャンプでの入団テストが決まった。
ブルペンでの投球練習で合否が決まる3日間。全力を出し切り「やれることはしっかりできた」と振り返った伊藤氏だったが、契約を勝ち取ることはできなかった。自宅に戻って、キッパリと現役引退を決意。現在は、教員を目指し、大学に入り直して教員免許を取得するために猛勉強をしているという。
伊藤氏は、25歳で迎えた07年のドラフト4巡目指名でロッテに入団。1年目から救援投手として活躍し、3年目の10年には日本シリーズにも出場。最後の打者を仕留め、胴上げ投手になっている。
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