21世紀枠に練習試合で部員が事故死の熊本西、石岡一、富岡西も

センバツ出場が決まり歓喜する富岡西高校の選手たち=徳島県阿南市の富岡西高校(撮影・佐藤厚)
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 「選抜高校野球・選考委員会」(25日、大阪・オーバルホール)

 第91回選抜高校野球大会(3月23日から12日間、甲子園球場)の出場32校を決める選考委員会が行われ、21世紀枠で石岡一(茨城)、富岡西(徳島)、熊本西(熊本)が選ばれた。

 石岡一(茨城)は昨秋茨城大会4強。今年創立110年を迎える。エース・岩本は最速147キロで関東屈指の速球派。学校は全日制普通科、全日制園芸科、全日制造園科、定時制普通科など多彩な学科を有し、岩本は園芸科。農業系学科在籍の投手としては昨夏甲子園準優勝エース・金足農の吉田輝星をほうふつさせる。平日の練習は課外授業や遠く離れた農場での実習などのため、全員そろうことが難しいという困難を克服し昨秋茨城大会4強に進出した。

 富岡西(徳島)は昨秋四国大会4強。1896年創立の伝統校。元内閣官房長官・後藤田正晴氏らを輩出した進学校で、平日は2時間の練習に限られる。所在する阿南市は還暦野球など野球がさかんな土地柄で、市全体で富岡西野球部を応援する雰囲気がある。60歳以上限定の女性チアリーダーの存在も話題。

 熊本西(熊本)は、昨秋九州大会8強。16年熊本地震により部員の大半が中学時代に避難所暮らし、車中生活を経験した。11月には、練習試合で部員が頭部死球を受けた影響で、翌日に外傷性くも膜下出血で死亡する事故が起きた。葬儀には相手校の投手も参列。悲しみに暮れる中、死去した部員のチームメートが「一緒に野球をすることが供養になる」と声をかけるなど、ともに悲しみを乗り越えようとする姿もあったという。

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