東京五輪、コロナワクチン未開発なら無観客も 諮問委が衆院予算委で指摘
新型コロナウイルスに関する政府専門家会議の諮問委メンバーで経済学者の竹森俊平慶応大教授は20日、衆院予算委員会で、来夏に延期された東京五輪・パラリンピックに関し「まだワクチンが実用化していない段階で行われるかもしれない。もしかしたら無観客になるかもしれない」と指摘した。
ワクチン開発には通常1年半から2年が必要とされており、脇田隆字座長(国立感染症研究所長)はこの日、ワクチン開発の時期について「年を越えると思っている。その先、どの程度で可能になるか現時点で答えるのは難しい」と述べた。
無観客の場合、日本側は約900億円の大きな収入源であるチケット収入を失うことになるほか、期間中の来日客を想定したグッズ販売やホテル、観光業などが大きな痛手をこうむることになる。現状では国際オリンピック委員会(IOC)、組織委とも大会開催については「ワクチンを前提としない」ことを強調している。