日本卓球協会 国内重視のパリ五輪選考方針維持へ 宮崎氏困惑も「変えずに選考できる」
日本卓球協会の宮崎義仁専務理事は10日、オンラインで取材に応じ、パリ五輪代表選考で国内選考会を重視した独自のポイントシステムを設けている日本の方針について「全く変えることなく、(日本協会の基準を)そのまま選考できると確信を持っている」と、当面維持する考えを示した。7月、世界ランキングを基準にパリ五輪シングルス出場権を与えると発表した国際卓球連盟(ITTF)に対して日本協会から質問状を送っているものの、この日までに正式な返答はないため、最終判断には至っていない。
7月11日、ITTFが発表したパリ五輪予選方式では、24年6月時点でのシングルス世界ランキングで、各国上位2名に自動的にシングルス出場権を与えるとしている。
団体戦代表3人(シングルス代表2人を含む)は各国の判断で選べるという日本協会の見解とは齟齬(そご)が生じたため、すぐにITTFに質問状を提出。宮崎氏によれば、ITTFの担当者とは電話やメールでのやりとりで「(日本の選考方針で)問題ありません」と回答を得たというものの、この日までに文書では正式な返答が届いていない。「ハッキリとした返事が来ないので、決定版としての選考基準を発表できない」と困惑気味に語った。
日本の国内代表選考会は既に2回行われており、さらには今週末の13、14日にTリーグ個人戦(平塚)、9月には3回目の代表選考会(福岡)を控えている。今月9日に宮崎氏から選手に対して経緯説明を行ったといい、「選手からは一言も質問が出なかったので、全て納得したものと私は理解している」と語った。
日本協会のパリ五輪代表選考基準については、ITTFからの正式な回答を得次第、理事会を経て承認する見込みだという。