稀勢の里どうなる?4場所以上連続休場した横綱のその後

横綱・稀勢の里が4場所連続となる休場を発表した。これまでの長期連続休場明けの横綱はどうだったのか、過去の例を集めてみた。(敬称略)

公開日:2017.11.8

北勝海

 91(平成3)年秋場所の全休を含めて4場所連続休場(全休2、途中休場2)した後、ギリギリまで復帰を目指したが92年夏場所直前に引退。番付には載っていたが、初日から土俵に上がることはなかった。昇進して丸1年後の88年名古屋から3場所連続全休した時は、復帰場所の89年初場所で優勝(14勝1敗)している。
  91年夏に千代の富士が引退して4横綱時代が終わったが、翌場所に大乃国、92年初場所には旭富士と相次いで引退していたため、北勝海の引退によってわずか1年で横綱が1人もいなくなるという事態に陥った。93年初場所に曙が昇進するまでの4場所、横綱空位が続いた。

【大乃国】90年春から4場所連続全休→90年九州10勝5敗

大乃国

 90(平成2)年春から4場所連続の全休後に同年九州で10勝5敗。これを含め3場所連続2ケタ勝利を挙げたが、翌91年夏場所を全休し、次の名古屋9日目に引退した。
 長期休場した前年の89年秋場所には15日制定着後初の皆勤負け越しを記録している。

【貴乃花】01年名古屋から7場所連続全休→02年秋12勝3敗(優勝同点)

貴乃花

 発端は2001(平成13)年の夏場所。有名な「痛みに耐えてよく頑張った!」の場所だ。初日から13連勝で迎えた14日目の取組み中に右膝半月板を損傷。立つのがやっとという状態で千秋楽に強行出場したが全く相撲にならず、武蔵丸に完敗して13勝2敗の相星となった。周囲の静止を振り切って臨んだ決定戦で武蔵丸に勝ち、22回目の優勝を決めた際に見せた鬼の形相は横綱の意地を表していた。
 当時の小泉首相が「感動した!」と絶叫するほどの一番だったが、代償は予想以上に大きく、翌場所(名古屋)から7場所連続の全休。復帰した02年秋場所は12勝3敗で決定戦まで進んだが優勝は逃した。

決定戦で武蔵丸(左)を下した貴乃花

「感動した!」小泉首相絶叫も大きかった代償…復帰後2場所で引退

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