どうした名門!日大アメフト悪質タックルにスポーツ庁長官も怒り

大学アメフトの名門・日大の選手による悪質な反則タックルが世間を騒がせている。選手生命どころか命さえ奪いかねない危険な反則に、被害者側の関学大だけでなく、多くの人が怒っている。

公開日:2018.5.13

鈴木大地スポーツ庁長官

 鈴木長官は「このタックルは如何なものか??」とし、カンテレが報道番組で「悪質反則で選手けが 関学アメフト部が日大に抗議文」として、関学大の選手が背後からタックルを受ける動画も投稿した。フォロワーからは「スポーツ庁長官としてこの問題に対してき然とした対応をお願いしたいです」などのコメントが付いた。
(※=??はマンガなどで用いられる、怒りを表す絵文字2つ)

鈴木大地長官 日大アメフット部に怒りのツイート「このタックルは如何なものか?」

「QBを潰せ」は「ケガをさせろ」ではない

 ある大学アメフト経験者は「試合中に『QBを潰せ』とハッパをかけられるのはよくあること」とした上で、こう語った。「でもそれは『ケガをさせてもいい』という意味ではなく、『厳しいプレッシャーをかけろ』ということなのは選手が一番わかっている。万が一、興奮しすぎた選手が暴走したとしても、即座に交代させられて厳しく叱られる」。

選手だけが悪いのか 指導者の責任はどこへ

 日大選手の反則タックルは「蛮行」と断罪されるべき行為だったのは明らかだ。しかし、その選手をその後もプレーさせ続け、さらなる反則・暴力行為を重ねるにいたらしめたのは誰なのか。学生スポーツの指導者として内田監督の責任は極めて重いといわざるをえない。
 以下にアメリカンフットボール界の憲法ともいうべき公式規則の「フットボール綱領」から、スポーツマンシップと指導者倫理に関する2項目を記しておく。(日本アメリカンフットボール協会HPより抜粋)

【フットボール綱領(抜粋)】フットボールは激しく、力に満ちた、体をぶつけ合うスポーツである。それゆえ、プレーヤー、コーチ、その他の試合関係者に対しては、最高のスポーツマンシップと行動が要求される。不正な戦術、スポーツマンらしからぬ行為、故意に相手を傷つけることは絶対に許されない。

【コーチの倫理】 公式規則を侵害することを故意にプレーヤーに教えることは、弁解の余地のない行為である。(中略)意図的な乱暴な行為を行うこと等を教えるのは、プレーヤーの人格形成に役立つどころか、むしろ低下につながる。そのような指導は、相手に対してフェアでないのみならず、コーチの管理に委ねられているプレーヤーの道徳の低下をもたらすものであり、教育プログラムとしての場である試合に存在する余地はない。

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