松山英樹 米ツアー2勝目へ2位浮上

 「米男子ゴルフ・フェニックス・オープン第3日」(6日、TPCスコッツデール=パー71)

 松山英樹(23)=LEXUS=が5バーディー、2ボギーの68で回り、通算10アンダーで3打差の2位に浮上した。昨年、一昨年と優勝争いをしながら勝ちきれなかった因縁の大会。最終日は最終組に入り、一昨年のメモリアル・トーナメント以来の米ツアー2勝目を目指す。ダニー・リー(ニュージーランド)が通算13アンダーで単独トップに立ち、リッキー・ファウラー(米国)が松山と並んで2位。石川遼は予選落ちしている。

 なかなか挙げられない米ツアー2勝目を、松山がついに視界にとらえた。ツアー新記録となる20万人以上のギャラリーが集まった3日目。その視線を一身に浴び、やる気は最高潮だ。

 状態は決して良くない。アイアンショットはグリーンを外したのが2回だけと復調気配だが、グリーン上で苦しんだ。3番で3パットしてバーディーを逃し、7番はピン下18メートルをまたも3パットでボギー。12番も2メートルから3度目の3パットで、表情はイライラ。前日26だったパット数は34と不調を極めた。

 ただ、運は向いている。5番で第1打を大きく左に曲げたが、ボールはギャラリーロープに当たって止まった。そこから3メートルに付けてバーディー。490ヤードの難しい14番パー4では、グリーン右11ヤードからの寄せが、やや強い当たりながら直接カップインし、バーディーになった。

 「アイアンショットが、戻ってきたというレベルではないが、何とかグリーンをとらえられるというレベルにはなってきた。そこは救い」と手応えを口にする。

 優勝争いは3年連続。昨年は2位、一昨年は4位と惜しくも勝利を逃した。今年の最終日は、韓国生まれで昨年米ツアー初優勝を挙げた25歳のリー、世界ランク4位でツアー屈指の人気者である27歳のファウラーとの最終組。今後、何度も戦うことになる、同世代の好敵手たちだ。

 「リッキー(ファウラー)とは優勝争いで回るのは初めてだし、どういう雰囲気でプレーするのか見てみたい。ダニー(リー)もこの位置で一緒に回るのは初めて。本当に楽しみ」と、気持ちはすでに最終日へ向かっていた。(テッド・ムース)

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