海老蔵「僕は放し飼いにすると問題が…」
歌舞伎俳優・市川海老蔵(36)が18日、京都市内で、昨年2月に他界した父・12代市川團十郎さんの「一年祭」と銘打った東京・歌舞伎座公演「團菊祭五月大歌舞伎」(5月1日初日)の取材会を開いた。
夜の部「幡随長兵衛」の長兵衛役は、昨年1月の初演時に、病床にあった團十郎さんから最後に教わった。海老蔵は「自分は祖父(11代團十郎さん)似だと思ってたんですが、長兵衛をやってる写真を見たら、だんだん父に似てきたなと思うんですよね」と亡き父に思いをはせた。
祖父が早世し19歳で市川宗家を背負った父について、海老蔵は「父は若いうちから自分を抑えて、本当とは違う姿で生き続けた。本当は俺と同じタイプなのに。どんと構えるタイプじゃなかったんですけどね」と明かした。
海老蔵のヤンチャ時代に、その後始末を負ったこともある團十郎さん。海老蔵は「麻央(夫人)を見てると、父とそっくりだなと思うんです。星も干支も同じだし」とも。今は父に代わって、海老蔵の手綱を締める役回りだといい「僕は放し飼いにするとドンドン行って、色々と問題起きちゃうから」とニヤリと笑い「心地よくはないけど、ちょうどいいです」と語っていた。
父の「一年祭」については「今回も本来は父がやるべき仕事を僕が代わりにやる。父と一緒に演じたい」と熱演を誓っていた。
すでに身内での團十郎さんの一周忌法要は終えているが、4月26日には、市川宗家と縁深い千葉・成田山新勝寺で、関係者ら数百人を集めた「追悼会」法要を行う。