やくみつる氏 白鵬に苦言「勘違いも甚だしい」…相撲の流行語大賞に「万歳三唱」
今年話題になった言葉に贈られる「ユーキャン新語・流行語大賞」が1日、発表され、年間大賞には「インスタ映え」と「忖度」が選ばれた。一方で、11月から急激に話題になった大相撲の元横綱日馬富士による暴行問題からは直近だったため事実上対象外となった。そこで、好角家として知られ新語・流行語大賞の選考委員でもある漫画家のやくみつる氏に「もしも今回の騒動から選ぶとしたら」と聞いた。
都内で行われた表彰式のあいさつでは、「髄液漏れとか万歳三唱とか、遅きに失した感があります」とブラックジョークを飛ばしていたが、現実問題として「直近すぎたというのはあると思いますね」と特別賞を含めて“ねじ込む”ことができなかった理由を説明した。
過去には、プロ野球の斎藤佑樹について「絶対に気の利いたことを言うと想定していた」ことがあり、実際に受賞したケースがあったが、今回の角界の問題は完全に「不測の事態もいいところ」だったという。そこで、やく氏の個人的な選考で選ぶとしたら、と尋ねると「それ(騒動)を締めにかかった白鵬の『万歳三唱』」という答えが返ってきた。
白鵬は前人未到40回目の優勝を果たした後、千秋楽のインタビューを万歳三唱で締めくくり、横綱審議委員会から苦言を呈された。30日の理事会では厳重注意も受けた行為で、やく氏も「これはほめて言っているんじゃないですよ。勘違いも甚だしい言葉としては『万歳三唱』は印象的ですね」と語った。
大相撲の問題はまだ完全には収束しておらず、協会に対して自らの意思を貫いている貴乃花親方(元横綱)の処遇が注目されている。やく氏は初場所後に行われる理事選で貴乃花親方から発せられることに期待。「理事長選でひと荒れするわけですよね。キャッチーな言葉が出れば、しぶとく年の瀬まで(私が選考の場に)持っていくかもしれないですけどね。(貴乃花親方は)語らない人なのでね。語らない人がどぎつくキャッチーな言葉を言えばそれは面白いですよね。理事選に立候補するのか立候補を取り下げるのかは分からないですけど、そこは面白いですよね」と分析した。