安藤サクラ涙…天国の希林さんと「万引き家族」8冠…日本アカデミー賞
「第42回日本アカデミー賞」の授賞式が1日、都内で行われ、最優秀作品賞に是枝裕和監督(56)の「万引き家族」が選ばれた。同作はほかに主要13部門で8冠を獲得。最優秀主演女優賞には女優の安藤サクラ(33)、最優秀助演女優賞には、昨年9月に死去した女優の樹木希林さんが輝き、是枝ファミリーは受賞の喜びを分かち合った。授賞式には、女優の深田恭子(36)、真木よう子(36)、篠原涼子(45)らも出席。美の競演で宴に華を添えた。
天国の樹木さんとともに“万引き家族”が集結。8冠という快挙を抱き合って喜びに浸った。
授賞式ラストの最優秀作品賞で名前が呼ばれると、監督とキャストは顔を見合わせて笑顔。松岡茉優(24)は涙をこぼしながら登壇した。
同作は、昨年5月のカンヌ国際映画祭での最高賞パルムドール受賞を皮切りに、国内外の映画賞で50以上の賞を獲得した。
一方で作品の精神的支柱だった樹木さんが公開後に死去。主演したリリー・フランキーは「悲しいお別れもあってすごくつらかった」と吐露しながら「魔法にかかったような時間だった」と樹木さんがもたらした奇跡のときを言葉にした。
同作が出産後初出演となった安藤は2度目の最優秀主演女優賞を獲得。ブロンズを手に、隠し続けた葛藤を打ち明けた。「24時間、映画も子育ても全力でやらないといけない」と女優としての在り方に苦悩していたことを告白。ここまで話すと「やっぱりどうしたって映画の世界には憧れを抱いてしまう」とあふれるものをこらえきれず「素晴らしい賞がいただけて決着がついた。また映画の世界に戻ってきたいと思いました」と力強く宣言した。
是枝監督は最優秀監督賞のプレゼンターも務め「すみません…。最優秀監督賞は万引き家族の是枝裕和です」と自らの名を発表して、照れ笑いを浮かべた。