デヴィッド・ボウイのカムバック・ライブの獲得を巡って音楽プロモーター達が熾烈な争いをしているようだ。デヴィッドは当初、３月にリリースした新作アルバム『ザ・ネクスト・デイ』を引っ提げてのライブは行わないと主張していたものの、ライブ・ネーション側から来年にもロンドンのクイーン・エリザベス・オリンピック・パークでパフォーマンスをするための数億円規模の高額オファーを現在受けているようだ。さらに、近々ライバルプロモーターのＡＥＧも対抗したオファーをデヴィッドに出すつもりだという。

　御年６６歳になるデヴィッドにとって最後のパフォーマンスとなっている２００６年にニューヨークで開催されたチャリティー・ライブ「ザ・ブラック・ボール」では、アリシア・キースと自身の楽曲『チェンジズ』を熱唱していた。その以前にもデヴィッドはドイツでのパフォーマンス中にステージ上で心臓の発作を起こしたことをきっかけに、２００４年にツアー活動から引退していた。

　生パフォーマンスはしないと主張するデヴィッドだが、デヴィッドとの間に１２歳になる娘アレクサンドリアを持つ妻のイマンは以前、娘がニューヨークでの通学があることから、家族としてはツアーに同伴できないものの、デヴィッドが幾つかギグを行う可能性があると仄めかしていた。「私達には１２歳でまだ学校に通っている娘がいるのよ。だから私達はここから動けないわ。旅行できないの」「私達の生活は娘中心なの。だからどうなるか分からないわね。デヴィッドのギグがあったら聞きに行くかもしれないけど、学校があるからツアーに同行することはできないわ」

　さらに、デヴィッドのギタリストを務めるアール・スリックも、ツアーに戻ろうとデヴィッドからいまにも電話が掛かってくるような気がすると語っていた。「もちろん、僕らとしてはデヴィッドに（またパフォーマンスを）して欲しいよ。でも現時点では、それはかなり疑問だね…明日にでも電話が掛かってきて、『分かってるだろ？これがセットのリストさ』なんて言われる可能性だってあるけどさ」「でも正直分かんないね。彼やレーベルの代弁はできないからさ。バンドとしてはライブをしたがってるよ。でっかいツアーじゃなくても、幾つかギグをしたいなって思ってるんだ」

（ＢＡＮＧ　Ｍｅｄｉａ　Ｉｎｔｅｒｎａｔｉｏｎａｌ）